レーシック>レーシック フラップ


レーシックのフラップは、手術の初期段階で作られるもので、レーシック手術の大きな特徴です!

フラップは、角膜の中央にある層に、レーザーを照射する目的で作られますが、それ以外に角膜の保護や手術後の回復を、 早める役割があります。

レーシック フラップとは

レーシックの手術をするときは、必ず「フラップ」と呼ばれる、円形状のふたを作ります。 このフラップは、「マイクロケラトーム」で、角膜の表面を薄く切ったもので、 もともと患者さんの、角膜の一部です。

実際にレーシック手術をするときは、フラップを角膜から完全に切り離さずに、一部を残しておき、 そこをヒンジがわりにして、角膜本体からめくります。

そのめくった角膜部分(正確には、角膜実質層)に「エキシマレーザー」を照射して、 視力を向上させるのがレーシックです。

眼の角膜は細かくみると、5つの層になっていて、光が入ってくる側から順番に、 次のような構造になっています。角膜の厚みは全体で、0.55〜0.65ミリ程度です。

1.角膜上皮層


2.ボーマン膜

レーシックのフラップは、角膜上皮層とボーマン膜の2層までを、マイクロケラトームで切ったもので、 フラップの厚みは、約150ミクロンほどになります。
1ミクロンは1/1000ミリですので、0.15ミリぐらい。(かなり薄いものですね。)

3.角膜実質層

角膜の厚みの約90%をしめる層で、レーシックではこの角膜実質層に、エキシマレーザーを照射し、 この層の形を矯正することによって、視力を向上させているのです。

この層が厚いほど、視力を向上させる余裕が大きく、逆に薄いほど余裕が小さくなります。 もし、一定以下の厚みしかない場合は、レーシックの効果は期待できません。

つまり、レーシック手術を受ける意味が、なくなるわけです。それで、手術前にクリニックで角膜の厚みを、 正確に測定する検査が行なわれます。
この角膜実質層の厚みは、レーシックにおいて、とても重要なポイントです。

4.デスメ膜


5.角膜内皮層


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フラップの役割

レーシックは、角膜実質層にエキシマレーザーを照射して、視力を向上させるのが目的ですが、 手術で作られたフラップは、一体どのような役割をしているのでしょうか?

痛みをなくする

角膜の角膜上皮層は、痛みを感じやすい部分であるため、フラップを作ることによって、 手術後の患者さんの負担を軽くします。手術後、日常生活において、 痛みを感じることはほとんどありません。

角膜の保護

エキシマレーザーを照射した角膜実質層を、フラップによって保護して、ホコリや細菌の進入を防ぐことができます。 また、コンタクトレンズの着用も必要ありません。

ただし、フラップを元の位置に戻すだけで、角膜にぬい合せることはしませんので、手術後1週間は強い衝撃でフラップが、 ずれたりしないよう十分注意が必要です。

治りを早める

フラップは、もともと患者さん本人の角膜の一部ですから、元の位置に戻すことによって治りが早くなります。
約1週間ほどで、角膜と一体になり固定されます。

人工的に作られた物を、角膜に付けるわけでないので、拒絶反応の心配もいりません。

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手術によって違うフラップの作り方

眼の矯正手術には、レーシック以外にもいくつかの方法がありますが、最近、行なわれている手術では、 ほとんどの場合フラップが作られています。
ただ、フラップを作る機器や方法には違いがありますので、ご紹介しておきます。

レーシック

マイクロケラトームでフラップを作成。
近視矯正がメインで、矯正手術の中では、一番実績があります。

ウェーブフロントレーシック

マイクロケラトームでフラップを作成。
専用の解析装置を使って、患者さんそれぞれの角膜のデータを細かく取り、それを元にして手術が行なわれます。 簡単にいうと、レーシックのオーダーメイド版といえます。

イントラレーシック

イントラレーザーでフラップを作成。
レーシックは、マイクロケラトームで角膜を直接切りますが、この手術ではコンピューター制御されたイントラレーザーで、 角膜に触れることなく精度の高い、フラップを作れます。

エピレーシック(EPIレーシック)

エピケラトームでフラップを作成。
ただし、このフラップは「上皮フラップ」と呼ばれ、角膜の一番前の層(角膜上皮層)だけを、 切ったものなので、
レーシック、ウェーブフロントレーシック、イントラレーシックのフラップとは、区別されています。

主に、スポーツ選手や格闘家向きの手術方法で、角膜が薄くても効果があります。

ラセック(LASEK)

アルコールでフラップを作成。
エピレーシックと同じように、上皮フラップを作ります。スポーツ選手や格闘家向きで、 角膜が薄くても効果があります。

PRK

フラップは作りません。
スポーツ選手や格闘家向きで、手術後に痛みが残ります。

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